残念な結果で大会を終えた数日後、Kき君のお父さんがライングループにアップしてきた。

「この前の大会のことが出てますよ!」




それは東京都の少年サッカーをテーマにしたBBSだった、ネット掲示板のことである。

その中には様々なスレッドか立てられていて、
東京都の各ブロックごとの案内板、大会の案内板、中学からの進路相談などのほか、
コーチの悩みやら指導方法、あるいは審判のボヤキなどもあって、
なかなか面白いサイトだと思った。
2chなど、こういったものを僕はあまり覗いたことがないのだが、
ターゲットが近い存在だけに楽しめた。


教えてもらったスレッドには、息子のチームの先日の試合の感想が書かれており、他の方から見てもなかなか健闘したのだなあ、などと思うのだった。





が、読み進めていくうちに別の見え方もしてきた。

まず、閲覧者が保護者が多いからなのか、子供のチームをひいきにした投稿が多いということ。
それは自然なことだと思うが、エスカレートして他チームの誹謗中傷にまで発展しているケースもあり、
匿名投稿の悪い部分が出ているな、などと感じたのだった。





中には、明らかな「荒らし」もいた。
こういう存在は、こういった電子掲示板ではどこにもあるものだ。

だから、Facebookのように実名で書くべきだ、という意見もある。
が、僕は違った考えを持っている。





人間は、素性を知られなければ出せる本音がある、ということだ。
反対に、素性を知られる恐れがあるなら建前の意見しか言えない、面をも持つ。


僕は上長なので、定期的に部下やアルバイトさんの面談をする。
悩みや不安、課題、意見、不満などを吸い上げるわけだ。
と別に匿名の意識調査などを行う。



当然後者の方が生々しい意見に満ちている。
そのどれもが大切な従業員の意見であるわけだが、敢えて優先順位をつけるとすれば、

1、直接聞いた批判的な意見
2、匿名で書かれた批判的な意見
3、その他

とする。
2が最も(ほぼ)本音に近いと思われるが、素性を明かしてする批判的意見は緊迫性が高いと思われるからだ。
逆に、匿名でされる好意的な意見を読むと率直に安心したりもする。





さて、息子の試合を書いたスレッドでは総じて、

・FSMを相手にいいゲームをしたが、
・それでもまだまだFSMに敵うチームではない

という考えの方が多いようだ。
僕自身同じ思いなので、自身の判断にも納得がいったのだった。





さて、審判スレッドを見ると、一審判制でオフサイドなんか見れないとか、保護者のヤジが怖いといった、生々しい投稿があった。

皆、似たような思いでやってるんだなあと感じ、
なんだか戦友ができたような気分なのであった。